【ヨガ哲学】Om Shanti Shanti Shantih. ー その1
こんにちは、hisaeです^^
マントラについてお話した前回から
だいぶ間が空いてしまいました。。(ごめんなさい)
お待たせしました!
Om Shanti Shanti Shantih.(オーム シャンティ シャンティ シャンティヒー)
という
よく耳にするであろう!
ヨガクラスではお馴染みのマントラについて
お話していきたいと思います^^
まずは『Om』の部分から★
『Om』とは?
パタンジャリが編纂した
ヨーガ・スートラの1章27節では
『Om(オーム)』は、このように説明されています。
<1-27> Tasya vacakah pranavah.
イーシュヴァラをことばで表したものが、神秘音「オーム」である。
Yoga Sutras
【「オーム」は、『神』の名であると同時に、形である】
イーシュヴァラとは
この宇宙のすべてを知るもの。
この世界や、私たちのような小さな魂をつくった、大きな魂のこと。
ときには「宇宙意識」なんて呼ばれたりもします。
イーシュヴァラは
私たちのいる物質世界や、精神世界をすべて統括していて、
この宇宙のことをなんでも知っています。
いわゆる『神』と呼ばれるような存在なのです。
そのような存在は、
形はないけれど
ずっと変わらずにそこにあり続けている普遍なものです。
「イーシュヴァラ」や、『神』を表す様々な呼び名は多々あれど、
その名称の文字からくるヴァイブレーションが有限であるため、
無限で遍在なその存在『神』のすべてを表すことができていない。
そこで、
パタンジャリは
『神』の無限の観念を表すことができるような
すべての音や音節を包含できる名称として
『Mmm(ンー)』としました。
でも、『Mmm』ってめっちゃ言いづらい。
だから、『OM』と書こう。
『オーム』はプラナヴァと呼ばれ、
「ブーン」というような、ただの「うなり」を意味しています。
『神』の存在を感じるために
自分でうなってみる必要はありません。
その「うなり」は
静かに座って心を完全に落ち着かせ、
内側に耳を傾けていくことで聞こえてきます。
外側のまわりの音がうるさすぎて全然聞こえないことばかりだけれど。。
それはいつでもどんなときでも、私たちの中に響いています。
『Om』は『AUM』と書かれることも。。
そんな
『神』の名前や形を表す神聖な音である『Om』。
『Om』は
「A」「U」「M」の音から成っており、
『AUM』と書かれることもしばしば。
「A」は、舌の付け根ののどの位置で生まれる、口を開くだけで出る音。
「U」は、舌と口蓋の間を通って唇の方まで進むことで生まれる音。
「M」は、唇を閉じて生まれる音。
「A」が発生、「U」が持続、「M」が終止
始まりから終わりまでの全てのプロセスを含み、
そのなかにすべての音を包含しています。
「AUM」は
あらゆる音や言葉が発してくるところの源、種子。
あらゆる言葉のなかに「オーム」が存在しています。
『AUM』はこんなものも表している!
先ほど、
「AUM」は「発生・持続・終止」
というお話もしましたが、
ほかにもこんなものを表現しているとも言われています。
① 状態
「A」が創造、「U」が維持、「M」が破壊
また、
「創造・維持・破壊」を象徴する
インドの三大神に合わせて
「A」がブラフマー(創造の神)、「U」がヴィシュヌ(維持の神)、「M」がシヴァ(破壊の神)
とも言われています。
② 時間
「A」が過去、「U」が現在、「M」が未来
③ 私たちの意識
「A」が起きている状態、「U」が夢を見ている状態、「M」が深く眠っている状態
「A」「U」「M」がそれぞれ表すものからも
『Om(=AUM)』が
「すべて」の象徴であることがわかりますね^^
みんなはどう聞こえる?
神聖な音、『Om』
風の強い日、
同じ風の音を聞いていても
ある人は「びゅうびゅう」、ある人は「ゴーッ」と違う表現をするように。
瞑想をし、深く「宇宙の音」のなかへ進み入ったとき、
聞こえてくる『Om』の音も
「オーム」と聞こえるひともいれば、
「アーメン」、「アミーン」と聞こえるひと、
「ンー」、「ムーン」、「ブーン」と聞こえるひともいます。
「それ」を表現する言葉は
そのひとの経験や知っている言葉によって違うけれど、
時代や地域、文化、宗教…
ありとあらゆる条件を超えて
私たち全員のなかに響いている音は一緒であり、
普遍なものなのです。
Ekam sat, vipraha bahudha vadanti
真理は一つだが、見るものはそれをさまざまに語る。
upanisad
あなたの内側で響いているその音は
どんな音に聞こえますか?
自分の内側に耳を澄まして
『Om』の音を聞いてみてくださいね^^
次回は
『Shanti Shanti Shantih』の部分について★
お楽しみに♪
それでは
みなさまの1日が、今日も素敵な1日になりますように。
Om Shanti Shanti Shantih.